ふたたびの立山
先日、立山黒部アルペンルートを旅してきました。立山に登るためです。雄山、大汝山、富士ノ折立のうち、雄山と大汝山の山頂に立ちました。
実は去年も挑戦したのですが、大変な強風のため、一ノ越山荘を超えたガレ場の辺りで危険を感じて、引き返したのです。短い登山歴の中で、私にとって初めての登頂失敗でした。
ほんの少し前まで、登山などまるで興味がなかったのに、白山、富士山と登って、あとはこの立山を踏破すれば、一年のうちに三大霊峰すべてを登れたことになる、という思いにとりつかれてしまったようでした。思いのほか、その失敗が悔しく、後を引いていたのです。
今回、無事最高峰の大汝山山頂、3,015mまで登れたので、その思いは晴れました。私の経験値が上がったこと、そしてなによりも天候のコンディション。いつも、登山の予約を取った日にちは必ずと言っていいほど天気が荒れるのですが、今回は素晴らしい青空に恵まれました。
神様ありがとう、と本気で思いましたよ。滅多にないことだけど。
白山にて、初めの一歩
富士山にいきなり挑む前に、一度それなりの高さの山で練習してみよう。と考えて登ったのが、白山でした。
学校行事や家族旅行で無理やり登らされた山を除き、これが正真正銘、自分で初めて登山をしようと考えて登った山です。2018年7月20日のことでした。
だから私の登山歴は、非常に短いものです。今も大して進歩していないですが、この時の私は、なーんにもわかっちゃいなかったですね。標高がすべてだと思って、富士山より低い山なら富士山より楽に登れるのだろう、などと考えていたんだから。
そして、まだトレッキングポールすら持っていなかった初心者は、出発していきなり両足をつるっていう。びっくりしましたよ。片足ずつ順番に、しかもふくらはぎがおさまったと思ったら次は太もも、と両足全体、まんべんなく激痛が走って。通りがかりの見知らぬ登山者の方に、こむら返りに効く漢方薬分けていただく始末。登山する人ってなんて親切なんだろう……と感動したものです。
このことをはじめ、初対面で、おそらく二度と会わない人たちに親切にしてもらったり、お話ししたりして、こんなこと登山以外の旅ではそんなにないので、山登りっていいなあと感じたのですね。
私にとっては今でも、今まで登った山でどこが一番きつかったかと振り返ると、白山です。が、登山続けたいと感じたのも、白山でだったと思います。
出会った人たちが優しくて、景色は文句なく美しかったし、最初の体験が良かったということなのでしょう。
登山に関しては、足はつったけれど、幸運なスタートを切ったのでした。
はじめに
たまに旅したり山に登ったりするので、その記録をつづろうと思います。
ノートを持って旅の最中に書こうと考えたけれど、手書きはなかなかつらかった。
これから行く場所のことだけでなく、過去の旅でまだ記録できていないものも、掘り起こして書いていくつもりです。
お暇な方は、読んでやってください。